発売日 | 2022/4/28 | メーカー | ASa Project |
ライター | 八日なのか | 原画 | 冬壱もんめ,結城リカ,夕凪セシナ |
想定プレイ時間 | 10時間 | クリア状況 | コンプ |
シナリオ | テキスト | グラフィック | 音楽 | キャラ | システム |
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5 | 8 | 7 | 7 | 9 | 8 |
レビュー
二股以上恋人未満のクズを許せるか
手軽に恋したいと願う主人公のフタマタから始まる愛憎劇(軽め)
クズと織りなす魅力的なキャラゲー。
後年のASaProjectの中では主人公の特徴が抜きんでており、救いようのない二股三股を辞さないクズ。
が、そのクズっぷりが面白さに寄与している。
特筆すべきはヒロイン全員が魅力的な個性を有していることと、
主人公には目当てのヒロインが居て毎日告白をしているというスタートライン。
さらには元カノがいるという設定も作品に深みを持たせていた。
従来のASaProの作品では、多数のヒロインから好かれることはよくあり、
主人公が1人のヒロインと添い遂げるべく、他のキャラを振るのだが、
それは常識的かつ理にかなった行動で、どのエロゲでも基本中の基本。
しかし、この作品では、二股しつつ、エッチした後に振って、他のヒロインとくっ付くまでやってのける。
二股はしても、そこまで手を出すのは君望ぐらいだろと思っていたので、界隈では狂気の路線。
主人公の移り気の早さはマイナス要素。
会話テンポは上質だが、どうしてそうなったというルートが多い。
クズに惚れる理由が明確化されておらず、サブキャラ攻略後にBADがあるので軽い君望展開。
煌(きらめ)のみ全編通して可愛らしく殊勝で筋の通ったシナリオ。
ラスボスと呼ばれし結愛(ゆあ)が弱い、チョロインという意味ではなく彼女の問題解決が弱い、
恋人になった後も純真な時代の結愛に戻るということもなくキャラクター性も弱い。
真ボスである宮子も弱い(こっちはチョロイン)。
カノジョも彼女のようなテイストにはできなかったのだろうか?
どうしても一人を選ばなければならないという倫理観が邪魔をしており、
それを頑なに突き通すので、(ユーザーが)罪悪感を抱えながらのプレイを強要されるのだが、
主人公が言うように「軽い恋がしたい」というテイストであれば、
ハーレムエンドや2~3股エンドを目的にした方が良かった。
(※主人公は後半開き直ってエロ猿になるので罪悪感を感じなくなるガチなクズ)
じゃあ、最初からフタマタすんなよっていう話だけど、それをただのクズがやるか、
君望のような真面目クズがやるかでは、嫌悪感が違う。
実は結構オススメな作品。
主人公のクズっぷりを許せるのであれば良作。シナリオの導入も良く先が知りたくなる展開。
テキストも面白い。