【レビュー】ゼノブレイド3はクソゲーだったのか? 神ゲーだったのか? 全クリ後の超絶ネタバレ感想評価

目次

ゼノブレイド3(Xenoblade3とは)

2022年7月30日にモノリスソフトから発売したSwitchのビッグタイトル
2010年にはWiiにて初代ゼノブレイドが発売
2015年にはWiiUにてゼノブレイドクロスが発売
2017年にはSwitchにてゼノブレイド2が発売し、今作に至る

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広大なフィールドロケーションを徒歩で練り歩き
巨大で強大な敵をチームの役割を駆使して倒していく長編RPG

前作から全く繋がりがないわけではないので、1と2のプレイが推奨される

シナリオ

俺たちは生まれてから最大10年しか生きられない……
コロニー同士で戦い競い、ランクを上げ、生活水準を上げていく
死んだ者は命の火時計に吸われ、国の糧となる
10年生きられれば成人の儀で、女王の元に還ることができる

今作の評価点

フィールドの広さとグラフィックの描写

前作のゼノブレイド2がSwitchの黎明期であったために、全力を出し切れていない感じがしたが、
今作は初代を彷彿とさせるような、平原・砂漠・山岳・海上・塔と、所狭しと駆け巡れる
雪原がないのは謎だが……

かなりのキャラクター数とモンスター数が同時に表示されてもカクつくことはない
FF12のようなヘイトラインが表示されるタイプだが、
同時に10体以上の敵と戦闘も可能

大量の敵と同時戦闘

クラス変更によるキャラのフレキシブル化

アタッカーはアタッカーのまま、というわけではなく、今作はジョブチェンジが出来る
クラスごとにロールが設定されているが、
アーツやスキルは自由にできるし、誰でも何にでもなれる

現状は23クラスが存在する

クラスのレベルを上昇させることでマスタースキルやマスターアーツを習得できるため、
キャラレベルだけでなく、クラスレベル上げのやり込み要素もある

多彩なキャラクターが仲間になる

固定メンバー6人に加えて、1人ヒーローという枠があり、CPUとして戦ってくれる
同時にクラスも追加されるので、固定メンバーの衣装やクラスも変えられ、
ヒーローには1時間以上のボイス付きストーリーがあり、骨太コンテンツとなっている

総数が16名以上もおり、ゼノブレイド2でブレイドガチャして感情移入できなかった勢には朗報の仕組みだ

爽快感のあるアーツにお手軽なウロボロス化のバトル

最初こそ、横からブレイクやら背面からダウンやらと分けわかめだが、
総勢7人で戦うこともあって、後半は良い意味でハチャメチャ

画面がもう何が何だか分からなくなる

上空へカチあげて相手を回転させるライジングは、巨大な敵であるほど爆笑必至

徐々にシステムが解放されていき、裏にアーツをセットすることでデュアルアーツ化
さらに、アーツをアーツでキャンセルできるようになれば、連続アーツゲーと化す

戦闘中の移動はアナコン押し込みでステップが踏めるので位置取りは楽
タンクでも攻撃的に戦うことができるのは本作ならではだろう

ウロボロスに関しては主人公ノアとミオが一線を画しており
クリティカル発生毎に攻撃力とクリティカル率が上がる技があるので、
多段攻撃からの常にクリティカル発生で高速連続攻撃が可能
※サーキュラーエンド→ドラゴンテイルのループ

スケボーに乗ってるノアがイケイケすぎて世界観を損なうのが珠に傷

スケボーブレイダーのノアさん

倒せそうにないどんな敵も倒せてしまう

シリーズ恒例の「最初に会った時は倒せそうにない高レベルの巨大な名を冠する者ゴンザレス」も
後半はちゃんと倒せるようになる

空中を飛んでいる巨大な水魚や鳥だって倒せるし、
孤島に徘徊する悍ましいドラゴンや、20m以上ある巨神(ロボ)も倒せる
生身でな

フィールドに大量の素材が落ちていて収集意欲が湧く

各地方ごとに様々なフィールド素材があり、3段階のレアリティに分けられて随所に落ちている
広大なフィールドを探索するうえで、ただ歩いているだけはつまらなくなるが、
アイテムを集めながら移動できるというのはかなり考えられている

敵からの素材ドロップは別は、これも名を冠する者を倒すと大量にドロップするので、
アイテムを取得する爽快感というのもある

ただ、大量入手が可能ということは、消費される量や種類も膨大で、
何が何やら分からなくなって来るのはシリーズご愛敬である

今作の問題点

ゼノサーガでもなく、ゼノクロでもなく、ゼノブレイドであること

つまり、ロボに乗れない!!

敵も味方も、かっこいい鉄巨神(ロボ)に乗って戦うのに、
主人公たちだけは、ほんのり大きなウロボロスになれるだけ!!

カムナビとエセルの鉄巨神

ロボに乗れないというこは、空を飛べないということであり、
移動は全て徒歩固定
(後半船には乗れるけど、基本は徒歩)

戦闘がチェインアタックボーナスのせいで無駄に長い

通常に戦闘を行うだけなら問題はないし、雑魚は速攻インタリンクしてゴリ押せばいい
しかし、強敵と戦うとき、報酬である経験値が欲しい
そうするとチェインアタックに乗る経験値ボーナスが必須となる

経験値が3~4倍になるチェインアタック

そのため、敵の体力をミリまで減らし、そこからオーバーキルダメージでボーナスを稼ぐのが鉄板
結果、通常戦闘で敵と戦い時間がかかる→フィニッシュムービーを長々と見せられる
のコンボを食らうことになり、これが延々と続く

最初だけ気持ちいい極限開放

しかもこのチェインアタックは時間停止で爽快感がなく、ただ技を見つめるだけになるため、
ゲームの根幹を覆すような仕組みな上に、演出が常に一緒のため飽き飽きする
(技発動したらずっと電子書籍読んでたぐらい暇)

シナリオが雑で種死

前半の、10年間しか生きられない少年少女たちの死生観から来る生への渇望というのは導入としては良かった
そこから、執政官というA~Zまで、記号で呼ばれる敵の登場も良かった

メビウスディーの初登場シーンは、デザインの異様さもあってワクワクした

が、そこから明かさせる世界の実態やノアや敵の行動原理には疑問しかなかった

簡単に3行ネタバレ説明すると、
2つの世界がぶつかって壊れそうになったから、Zが時間を停止させて永劫の時を過ごす世界を作った
Zは余興で10年兵士作ってランク対戦させて生きる意味を見出させた
その呪縛から逃れたシティの人々は、生殖活動と老いを知る人間として活動している

このシナリオの何がダメかって、Zっていうラスボスが何でそうしたかが説明されてない点
時間停止させてまで人同士で殺し合いをするゲームや10年輪廻の世界を構築するかな?
人類に絶望したのかな??

最後まで意味の分からない供述を続けたZ。世界を停止させる力の出どころも不明だ

そして、登場するメビウス執政官の悪役感が突出しすぎてて、
後半に登場する2名を除いて、ただの狂人で、「悪い人」としてしか描かれない
執政官になるにはZからその指名を受けて、選択を迫られる過去があるはずだが、N以外にその描写がない

大体の執政官が「悪い人」なキャラクター
裏で暗躍してそうなXすらただの雑魚として死ぬ

肝心のNも、正体は、
スーパーグッドエンドでミオと結婚して子ども産んで育て、子に全てを託して死んだノア
なんだけど、NはTrueエンド迎えているのに、それを「後悔」として、シティの人間皆殺しにして執政官になっているのよ
シティには自分の子供もいたんじゃねーの?
岡崎朋也が同じ事したらどう思うよ?
Trueエンドしてるならそのまま成仏してくれ

生前にミオとグッドエンド迎えてたNさん


執政官自体が、コロニーのヒーローの対となるボス扱いなだけで、
全くキャラが立っていない
物言わぬモンスターの方がマシだったレベル

ノアたち10年組も、明日が欲しいだのなんだの言ってZを倒すけど、
死への恐怖より、老いや病への恐怖とか、人として生きる上での恐怖ってもっとあるでしょ
「10年若々しく生きられて散れるなんて最高じゃないか」
「しかも輪廻転生して何度も生を謳歌できる」
みたいな発想のキャラが1人もいないのだ

老いへの恐怖は描かれない

ゴンドーなんて、生まれたことを呪うレベルだろ

酷い名前を付けられたヒーローの一人ゴンドウ

この10年世界を生きる、とか言って、新たなるZとして君臨した方が良いまであった
(ダクソ脳)

ゼノブレ2はギャルゲ入っていたけど、
ゼノブレ3はラブコメ要素が薄み。10年兵士たちはラブを知らないし、生殖活動もしない
ていう設定なんだけど、周りの人以外の生物見てみろや?
犬やらネコやら巨大な動植物の生態系を見て、繁殖行為による繁栄を想像できんのか?
シティに行って赤ん坊触って、わ~きゃ~喚ているのが滑稽で、
ちょっとそこらのリスでも飼ってこいと言わざる負えない

赤ん坊を見て驚くノアたち一行

混浴シーンがあるので、男女の意識がないのかなと思うが、
冒頭の着替えのシーンで恥ずかしくて隠れる男たちが描かれる
しかし、それ以降のラブコメシーンがないのはこれ如何に

噂の混浴シーンは最初だけ

送り人っていう設定も、ノアに特殊な地位を与えたかっただけで、
ゼノギアス的な裏設定があるわけでもない
送らなければ二度と再構築されずモンスターになる、とかで良かった
それはそれで送り人がいないとZのシステムに支障を来たすから送る意味が不明

送り人の設定が機能していない

総じて描きたいことは分かるが、説得力が皆無であった

ロードが長い

後半になるとマップを横断してファストトラベルすることが多い
その都度10秒前後のロードが入るため、オープンワールドらしからぬ設計

地方を跨ぐとロードが発生

クラスLv20への条件が面倒

クラスLvは初期では10までとなっており、
コロニーの友好度を4まで上げると、ヒーロークエストの2段階目が解禁され、
それをクリアするとクラスLv上限が20になる

コロニーにはキズナレベルが存在する

この友好度4が曲者で、お使いクエストを複数回こなして、
コレペディアでアイテムを納品、あるいはノポンコインを使用して友好度を稼ぐ必要がある
しかも、クラスの数だけ、コロニーの数だけこれを繰り返し行うことになる

ヒーロークエスト2段階目はフルボイスシナリオとなっており、
それを目当てとするユーザーは多数いるはずだが、そこにたどり着くまでが容易ではない

育成やり込みの枷にもなって悪いことづくめであった

結論

凡ゲー

ゲームの時間効率は悪く、クリアまで50時間余り
ほぼ徒歩とムービーとチェインアタックに吸われる
感情移入できなさ過ぎてムービー中は本を読んでいた

フィールドは広ければ良いというものではない
遊びや快適さ、新しい発見が求められる
入り組んでいてどっから上がるか分からない迷路みたいなフィールドは求めてない

神ゲーになりたいならロボに乗って空を飛べるようにするべき
ギャルゲーにしたいならおっぱいを大きくすべき

最後に、セナはなんで髪の毛燃えてるの?

新種族っぽいけど、髪の毛燃えているのはセナだけ
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